HubSpot(ハブスポット)とは? 何ができるの?初心者向けガイド

「HubSpotってどんなサービス?」

「HubSpotでどんなことができるの?」

「HubSpotは無料で使えるの?」

「HubSpotはどんな会社が導入すべき?」

HubSpot(ハブスポット)という言葉、耳にしたことはあるけどあまり理解できていない人も多いと思います。

本記事では、HubSpotの機能や価格、どんな会社が導入すべきかなどをいちばん簡単に解説します。ぜひ最後までご覧ください!

HubSpot(ハブスポット)とは?

HubSpot(ハブスポット)は、マーケティング、営業、カスタマーサービスの機能を統合したクラウドベースのソフトウェアプラットフォームです。世界120カ国以上、約20万社を超える企業で活用されています。企業が顧客と効果的に関わり、ビジネスを成長させるためのツールを提供します。主に、ウェブサイトの作成、リード管理、営業活動の追跡、カスタマーサポートなどが行えます。

HubSpotは多くのメリットがあるCRM *を完全無料で利用できるため導入しやすいです。さらに有料版にアップグレードすることでさらに多くの機能を使えるようになります。

CRM(顧客関係管理)とは?

CRM(顧客関係管理)は、企業が顧客との関係を効率的に管理し、強化するための方法やツールを指します。簡単に言うと、顧客とのやり取りを整理して、もっと良いサービスや商品を提供するための仕組みです。

日常での簡単な例

想像してみてください。あなたが友達と一緒にカフェに行くとします。お店のスタッフがあなたの名前や好みの飲み物、アレルギーの情報を把握していて、次回に行ったときに「いつものコーヒーですね?」と声をかけてくれたらどうでしょうか?

これはまさにCRMの一例です。スタッフが顧客の情報をしっかり管理し、個別対応することで、より良いサービスが提供されています。

HubSpotの機能と料金

HubSpotの最大の特徴は、「オールインワンプラットフォーム」です。

マーケティング、営業、カスタマーサービス、CRMのすべてを統合したツールを提供しており、これにより企業は異なる機能を個別に管理する必要がなく、一つのプラットフォームで全ての業務を効率的に運営できます。この統合により、データの一貫性が保たれ、部門間の連携がスムーズになります。

HubSpotは、無料のCRMとHubと呼ばれる製品を提供しており、それぞれ次のような機能を持っています。

HubSpot CRM(無料で使えるツール)

HubSpot CRMでは、顧客のWebサイト訪問やフォーム送信、メールの開封といった履歴情報、氏名、会社名や部署、メールアドレスといった見込み顧客(リード)の詳細な情報、取引の内容、商談のステータスといった進捗情報を蓄積・管理することができます。その顧客情報を一元管理し、商談の進捗を追跡できます。

主な機能

顧客情報の管理: 連絡先の詳細やカスタムデータを一元的に保存・整理。

商談の追跡: 商談の進行状況を視覚的に管理。

コミュニケーションの記録: メール、通話、ライブチャットの履歴を管理。

タスクとリマインダー: 営業タスクやフォローアップのリマインダーを設定。

レポートの作成: 営業パフォーマンスのレポートやダッシュボードの生成。

ツールとの統合: 他のマーケティングや営業ツールとの連携。


※無料のツールは最大5人のユーザーで使用可能です

参照:https://www.hubspot.jp/products/crm

1.Marketing Hub

Marketing Hubは名前の通りマーケティング活動に有効です。特に「インバウンドマーケティング*」に特化したツールで、マーケティング活動を一元管理できます。

主な機能

Eメールマーケティング: メールキャンペーンの作成・配信。

フォーム作成: リードキャプチャ用のフォームを作成。

ランディングページ作成: 見込み顧客を惹きつけるページの作成。

ウェブチャット: リアルタイムで顧客とチャット。

広告管理: Facebook、Instagram、Google、LinkedInの広告運用。

コンタクト管理: リードの情報を管理し、パーソナライズされたコンテンツやCTAを表示。

専門知識がなくても、SEO対策やWebサイト作成、広告運用が簡単にでき、マーケティング活動を自動化し、データに基づいた分析が可能です。

インバウンドマーケティングとは?:見込み顧客が自発的に企業やブランドに興味を持ち、自然に接触してくれるようにするマーケティング手法のこと。

2.Sales Hub

Sales Hubは、営業活動を自動化し効率化するためのツールです。 

主な機能

取引(商談)管理: 商談の進捗状況を視覚的に追跡。

Eメールテンプレート&トラッキング: よく使うメール文面のテンプレート化と送信メールの開封確認。

ドキュメント管理&トラッキング: 営業ドキュメントの管理と追跡。

セールスオートメーション: 顧客属性に応じた自動メール配信などの自動化機能。

ミーティング設定: ミーティングのスケジュール管理。

Sales Hubは、営業活動の「見える化」を実現し、商談やメールのトラッキング、レポート生成などを通じて営業プロセスを効率化します。メール連携や自動化機能により、短期間でより多くの契約を成立させるサポートをします。基本的な機能は無料で利用できますが、追加機能や多人数利用の場合は有料プランが提供されます。

3.Service Hub

Service Hubは、顧客満足度を向上させるためのサポートツールです。

主な機能

カスタマーポータル: 顧客が自分のサポートリクエストや情報を管理できるポータル。

チケット管理: 顧客からの問い合わせをチケットとして管理し、対応状況を追跡。

ウェブチャット: リアルタイムで顧客とチャットし、迅速なサポートを提供。

カスタマーサービスの自動化: サポートタスクの自動化やチャットボットによる自動応答。

顧客フィードバックアンケート: CSAT、NPS、CESなどの指標で顧客満足度を測定し、改善点を把握。

これにより、顧客対応の効率化と品質向上を図り、顧客との関係強化とチーム間の連携を支援します。基本機能は無料で利用可能ですが、詳細なレポートや自動化機能などは有料プランで提供されます

4.CMS Hub

CMS Hubは、専門的な知識がなくてもウェブサイトの作成・管理ができるツールです。

主な機能

ドラッグ&ドロップエディター: 直感的な操作でウェブページを簡単に作成・編集。

SEO推奨: SEO対策のアドバイスを自動的に提供し、検索エンジン最適化をサポート。

ウェブサイトテンプレート: 事前に用意されたテーマで迅速にウェブサイトを構築。

パフォーマンス監視: ウェブサイトのパフォーマンスを監視し、改善点を把握。

標準SSL証明書: セキュリティ対策として、標準のSSL証明書を提供。

セキュリティ監視: HubSpotのセキュリティチームによる24/7の監視で安心。

マーケティング担当者が手軽にコンテンツを作成できる一方で、開発者やIT担当者にも信頼性と安全性の高い環境を提供します。これにより、ウェブサイトの作成・運用が効率的に行えるとともに、セキュリティやパフォーマンスの管理も簡単にできます。

5.Operations Hub

Operations Hubは、顧客データの統合やビジネスプロセスの自動化を支援するツールです。

主な機能

データ同期: 顧客データを複数の部署で統一し、最新の情報を共有。

プログラマブルオートメーション: ワークフローやプロセスを自動化し、業務の効率化を図る。

チーム管理とユーザー権限: チームやユーザーの管理を一元化。

Operations Hubを導入することで、データの整合性を保ちながら業務を自動化し、効率的な運営が可能になります。また、HubSpotと他のアプリとの連携により、データの整理やクリーンアップも自動で行えます。基本機能は無料で利用できますが、より高度な機能を活用するには有料プランが必要です。

料金

無料プランの他にいくつか有料プランがあります。これらのプランは、それぞれのニーズや会社の規模に応じて機能や価格が異なります。

StarterProfessionalEnterprise
Marketing Hub¥1,800/月〜¥96,000/月〜¥432,000/月〜
Sales Hub¥1,800/月〜¥10,800/月〜¥18,000/月〜
Service Hub¥1,800/月〜¥10,800/月〜¥18,000/月〜
CMS Hub¥1,800/月〜¥48,000/月〜¥144,000/月〜
Operations Hub¥1,800/月〜¥86,000/月〜¥240,000/月〜

参照:https://www.hubspot.jp/pricing/marketing/enterprise?term=annual

メリット・デメリット

たくさんの機能について説明しましたが、次はHubSpotの利点や欠点がわからないという方向けに簡単にまとめました。

メリット

  • 一元管理: マーケティング、営業、カスタマーサポートなど、すべての機能を1つのプラットフォームで管理できる。
  • スモールスタート: 無料のCRMから始めて、ビジネスの成長に合わせて機能を追加できる。
  • 豊富な機能: コンテンツ作成、SEO対策、SNSマーケティングなど、多様な機能が揃っている。
  • 作業効率の向上: 部門間の連携がスムーズになり、作業スピードが向上。
  • ユーザーコミュニティ: ユーザー会やコミュニティサイトで情報を共有しやすい。

これにより、見込み客の獲得から顧客満足度の向上まで、全てのプロセスを効率的に管理・実行できるのがHubSpotの大きな魅力です

デメリット

  • 日本語対応の不足: ヘルプページや自学習コンテンツが日本語に対応していないことがある。
  • 運用定着までの時間: 多機能なため、システム全体の理解と運用に時間がかかる。
  • 無料プランの制限: 無料プランでは基本機能しか使えず、より高度な機能を利用するには有料プランへの移行が必要。
  • コスト面: 全ての機能を使うとコストが高くなる可能性がある。

これらのポイントを踏まえ、HubSpotを導入する際には、自社のニーズとリソースに合わせて検討することが重要です。

導入すべき会社

HubSpotは以下のような企業に特におすすめです!

1. コストを抑えたい企業

  • 理由: HubSpotは無料プランでも基本的なCRM機能が充実しており、スモールスタートが可能。さらに、必要に応じて有料プランにアップグレードすることで、追加機能を利用できる。
  • メリット: 低コストで導入でき、機能を段階的に増やせるため、費用対効果が高い。

2. 段階的なITツール導入を検討している企業

  • 理由: 無料のCRMから始めて、ビジネスの成長に合わせてSFAやMA(マーケティングオートメーション)などの有料機能を追加できる。
  • メリット: 一つのプラットフォームでCRMからMAまで統合的に管理でき、二重入力や入力漏れを防ぎやすい。

3. SEO対策に力を入れたい企業

  • 理由: HubSpotにはSEO対策やブログの最適化機能が備わっており、サイトのパフォーマンスを測定・分析できる。
  • メリット: 操作しやすいインターフェースと分析機能により、SEO対策やブログマーケティングの効果を高めやすい。

4. MAツールを導入していない企業

  • 理由: HubSpotのMAツールは、マーケティング、セールス、カスタマーサポートを包括的にサポートするオールインワンパッケージ。
  • メリット: 初めてのMAツール導入に最適で、段階的に機能を追加できる柔軟性がある。

5. ソーシャルメディア対策に力を入れたい企業

  • 理由: HubSpotはソーシャルメディア対策や潜在顧客の発掘、顧客管理を効率的にサポートする機能を提供。
  • メリット: ソーシャルメディアを活用した見込み客の獲得から顧客管理まで、一元的に管理できる。

これらの特徴に当てはまる企業は、HubSpotを導入することでコスト削減や業務効率化、マーケティング強化などのメリットを存分に活かせるでしょう。

まとめ

ここでは、HubSpotのできることや、料金、メリットデメリット、導入すべき企業を簡単にまとめました。無料ながら多くのメリットを提供していますが、他のCRMツールと比較して選定することが重要です。導入には費用と労力がかかるため、自社に最適なツールを慎重に選ぶことをお勧めします。

HubSpotの導入・運用に関してお困りごとがある方は、ぜひ一度ご相談ください。